ゲンガムライが成立する要件

前回に引き続き、ゲンガムライとは移転登記を受けずに購入権を当初契約価格に利益を乗せて転売することです。

なぜ利益を乗せることが出来るのか!?と思われる方がいるかと思います。

タイでも日本同様に第何期販売というように段階をつけて新築コンドミニアムが販売されます。
この期が進むごとにデベロッパーが販売する物件価格/単価は上昇していきます。
つまり早い段階で契約した方が安い価格で購入できるという形になります。

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一番初期の販売期は青田買いというように建物は一切なく、更地の状況です。
こういう状況で購入の決断をしてもらうにはデベロッパーは価格を安くして決断を促すようになります。そして日本と異なるのが販売初期の段階である程度売れないと建物建築が進まないという状況になります。
どういうことかというと契約時の手付金が建築資金の一部になっているからです。これはタイが特殊という訳ではなく世界的に日本が宅建業法や建築基準法に厳しい制限を設けているのです。

タイでは建築許可が下りる前に販売が始まります。日本とプロセスが異なります。

ほとんどの方が建物がある程度完成してから建物の存在を知る、購入興味が増すといった形になりますが、やはりこの頃になるとデベロッパーも当初価格より値段を上げて残住戸を販売するようになります。人気のある物件ですと建物完成前には完売となります。
人より早く情報をつかみ、良い部屋の購入権利を良い条件で確保し、それを将来的にデベロッパーが販売している残住戸の価格と比べ転売成功するのがゲンガムライです。
販売価格の上昇、完成前までの完売というのがポイントになってきます。
話題となったAshton Asokeの販売会は長蛇の列ができ抽選により購入権を得ることが出来たという、まさしくゲンガムライするに相応しい物件でその後、引き渡し前に2度3度と転売が行われるユニットもありました。

このように転売が進むにつれ物件価格があがるのも事実ですし、引き渡し前になって資金がないということで損切りしても良い、利益がなくても手付放棄は嫌だということで『投げ売り』される物件があるのも事実です。契約済の登記前の新築不動産に対して『投げ売り』という言葉を初めて聞いたときは驚いたというか違和感を覚えました。

まさしくAshton Asokeのように話題性が高く、完成までに完売する、プリセール価格から更に伸びるということが高確率で予測できる物件に対して行うべき手法です。そしてそのような新築物件は現在はなかなか無いのが事実です。
引渡しを受けないということを腹に決めている場合は必ずそうなるはずだ!という強い気持ちをもってやった方がいいです。

私の場合、自ら2部屋契約してあるTHE PRESIDENT SUKHUMVIT-SAMUTPRAKANは、2020年末までに物件残代金となる大金が手に入らない限り、1部屋は完成前に転売せざるを得ないので、転売出来なければ手付放棄はもちろんのこと不動産仲介業者として恥ずかしい思いをすることになります…

次回:ゲンガムライが成立する流れ

次回に続く

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