住宅購入より賃貸需要が優勢に
バンコクポストの記事と私見を交えて下記にご案内いたします。
バンコクでは住宅購入より賃貸需要が優勢に 職場近くの賃貸と郊外での住宅購入が鮮明に
バンコクでは、売買物件よりも賃貸住宅を探す人が増えており、特に雇用・ビジネスの中心地周辺に賃貸需要が集中する傾向が強まっています。一方、住宅購入者は、より価格の手頃な郊外エリアへと目を向けています。
不動産情報プラットフォーム「DDproperty」のデータによると、2026年上半期はウェブサイト全体のアクセス数が減少したものの、賃貸物件への問い合わせは引き続き住宅購入の検索を上回りました。
DDpropertyタイ法人のカントリーマネージャー、Wittaya Apirakviriya氏は次のように述べています。
「2026年上半期の不動産需要は、景気低迷と住宅ローン審査の高い否決率を背景に、全体として弱含みました。しかし、そのような状況でも物件を探し続けているユーザーは、購入または賃貸への意欲がより強く、問い合わせから物件閲覧へ進む割合は上昇しています」
賃貸物件の「問い合わせから物件閲覧に至る割合(Lead-to-View Ratio)」は、2025年上半期の8.73%から同年下半期には12.5%へ上昇し、2026年上半期には15.6%まで高まりました。
売買物件についても同様に、2025年上半期の2.79%から同年下半期の4.51%、2026年上半期には5.05%へと改善しています。ただし、賃貸市場と比較すると依然として大きな差があります。
2026年第2四半期には、賃貸物件への問い合わせが前四半期比3.84%増加した一方、売買物件への問い合わせは2.73%増となりました。この数字からも、経済の先行きが不透明な状況下では、賃貸需要のほうが底堅く推移していることがうかがえます。
→タイ人の間ではコロナ過頃から購入より賃貸という思考が強まったと感じております。
「借りたい場所」と「買いたい場所」の違いが鮮明に
物件検索の傾向を見ると、「賃貸で住みたいエリア」と「購入したいエリア」の違いも拡大しています。
月額賃料10,000~20,000バーツの物件を探すユーザーの間では、チャトゥチャック区のチョムポン(Chom Phon)が最も検索されたエリアとなりました。
チョムポンは、300万~500万バーツのコンドミニアムを探す購入希望者の検索でも2位、500万~1,000万バーツでは3位に入りました。
一方、購入予算300万バーツ未満の層では、検索上位5エリアにチョムポンは入っていません。
この結果から、チャトゥチャックはバンコクの中でも、複数の価格帯にわたり「賃貸で住みたい人」と「自宅として購入したい人」の双方から需要を集める数少ない住宅市場の一つであることが分かります。
これとは対照的に、月額20,001~30,000バーツの賃貸物件では、フワイクワーン区のバンカピ(Bang Kapi)が最も検索されたエリアとなりました。
しかし、売買物件では、どの購入価格帯においてもバンカピは検索上位5エリアに入っていません。
同様の傾向はサトーン区のトゥンマハメーク(Thung Maha Mek)でも見られ、月額40,000~60,000バーツの賃貸物件を探すユーザーの検索では1位となっています。
Wittaya氏は、
「今回の結果から、住宅を購入するには予算的に難しいエリアであっても、賃借人は職場に近い立地をこれまで以上に優先していることが分かります」
と指摘しています。
→日本人を含む外国人はチャトゥチャックエリアに住む人は少ないのでチャトゥチャックが一番検索されたエリアと言われると意外かと思われます。タイの大企業や政府機関のオフィスはチャトチャックやウィパワディエリアに多いです。
フワイクワン、バンカピエリアは日本人はあまりおりませんが中国人が多いエリアです。
クロントゥーイとプラカノンは幅広い賃料帯で高い賃貸需要
DDpropertyは、2026年上半期のウェブサイト検索データをもとに、賃貸・売買それぞれ3つの価格帯について、検索数の多かった住宅エリア上位5カ所を分析しました。
その結果、隣接する**クロントゥーイ(Khlong Toey)とプラカノン(Phra Khanong)**は、3つすべての賃料帯で検索上位5エリアに入りました。
これは、バンコクの主要なビジネス・雇用エリアにおいて、安定した賃貸需要が続いていることを示しています。
クロントゥーイは、
- 月額10,000~20,000バーツ:2位
- 月額20,001~30,000バーツ:4位
- 月額40,000~60,000バーツ:2位
となりました。
プラカノンは、
- 月額10,000~20,000バーツ:4位
- 月額20,001~30,000バーツ:3位
- 月額40,000~60,000バーツ:4位
となっています。
→バンコクの中でもクロントゥーイ、プラカノン区は日本人を含む、外国人が多く住むエリアです。
物件価格帯も豊富で高級物件ばかりではなく駅から離れ、古い物件であれば1万バーツ以下という価格もございます。
100万~300万バーツの購入層は郊外へ
一方、購入予算100万~300万バーツの住宅購入希望者は、プラカノン、スアンルアン、バンナー、フアマーク、サムローンなどのエリアに集中しています。
これは、バンコクの主要オフィス街から離れた、比較的手頃な価格で住宅を購入できるエリアへの需要が強いことを示しています。
こうした違いから、バンコクでは、
「職場に近い都心部では賃貸住宅に住み、住宅を購入する場合は価格の安い郊外を選ぶ」
という居住スタイルを選択する人が増えていることがうかがえます。
不動産デベロッパーにとっても、この傾向は今後の開発戦略に影響を与える可能性があります。
既存の主要ビジネスエリアでは賃貸需要を意識した住宅プロジェクトへの需要がさらに高まる一方、住宅購入需要については、バンコク郊外の鉄道路線・都市交通網沿線を中心に、手頃な価格帯の住宅市場がさらに拡大していく可能性があります。
Wittaya氏は今後の市場について、次のように述べています。
「賃貸需要は引き続き拡大しており、これが新たな標準となる可能性があります。一方、住宅購入市場も徐々に回復しています。デベロッパー間の激しい競争や、住宅購入の意思決定を後押しする政府の景気刺激策が市場回復を支えています」
→タイ人一般層では300万バーツ以下が購入可能な価格帯となり、売買市況が芳しくない現在でもバンコク中心部では300万バーツ以下では小さなスタジオタイプでも購入することは出来ないかと思います。
郊外でもファミリーで住める少し広いお部屋で300万バーツ前後であればタイ人実需層から常に需要があると思います。
