物件購入後の管理について事前に知っておいた方が良いポイント2
前回に引き続き海外コンドミニアム購入後の管理面において事前に知っておいた方が良い注意点をご案内いたします。
バンコクのコンドミニアム情報はネット上に溢れており業者を使わず個人でも購入の難易度はそこまで高くないかもしれません。しかし購入後の管理は次のことを事前に把握、対処しておかないと物件の資産価値を下げてしまいます。
⑤送金方法を整えておく
やはり海外不動産を所有すると共益費を含む諸費用を海外送金しなければならないことが必ず発生いたします。
しかしながら現在銀行の海外送金は非常に厳しくなっております。
少額の送金でも請求書を要求されたり送金させたくないのか色々と細かいことを指摘されると私もお客様より報告を受けております。
何よりも数千円の送金のために高い手数料と都度窓口まで行く手間が嫌だという意見も伺います。
そこで事前にネット送金を知っておいていただければと思います。主に2種類です。
①タイ国内のオーナー様の銀行口座のインターネットバンクを利用
②クレジットカード情報を利用したペイパルやトランスファーワイズでの送金
タイの銀行口座を銀行窓口にてインターネットバンクの申請をすれば日本に居ながらタイの銀行口座の操作が可能です。
②のペイパルやトランスファーワイズはアカウントの開設が必要ですが難しいものではありません。
日本の銀行送金以外の送金方法を確保しておくことをお勧めいたします。
⑥未清掃、放置は損します
売却,賃貸依頼があった際空室状態のまま長期間放置されているお部屋も多くあります。
長期にわたり清掃をしていなかったり、要補修箇所を放置していると雨や蟻などの要因から更にダメージが大きくなり資産価値が下がってしまいます。
面倒、無関心から放置されることもあるかと思いますがどこに頼めばいいか分からないというケースも多くあるかと思います。
弊社のような不動産仲介会社に依頼いただくか現地のコンドミニアム管理事務所に連絡すると外部の会社を紹介してくれることもあります。
また室内の損傷が大きいと売却時にあれこれと値引きの要望が大きくなりますし、やはり感度やテンションが下がります。
好印象を与えるようなお部屋の見せ方は重要です。
清掃するだけでも見え方は大きく変わります。
➆最低限の補修で問題ありません
逆に不具合箇所を修復する、リフォームして販売する際の修復限度ですが私は最低限で良いかと思います。
高級素材を入れた、高級家具家電を入れたからその分高く売れるという訳ではありません。ゴージャス感を出すためのリフォーム費用がそのまま売却価格に反映されることはありません。ただ周りの同額物件と比べ早く売れるということはあると思います。
補修のポイントは水漏れの跡、浸水や虫食いによる損傷している板の交換、不要物の撤去、掃除、これだけで十分かと思います。これだけだと通常1ベットルームでかかる費用は15,000バーツ程度です。約5万円です。
この費用をかけるかけないでは成約スピードに大きな差がでます。
『損傷の無い清潔なお部屋の状態で売却/賃貸する』ということがポイントだと思います。
⑧売却、賃貸の営業方法や制限はご存知ですか
ここタイでは日本と不動産流通の習慣が大きく異なります。
宅建業法はなく個人で不動産の売買を業として行っても法律違反ではありません。
オーナーがFacebook等のネット広告で買主や借主を探す個人取引も盛んです。
業者もFacebookやポータルサイトを利用して売却活動を行います。
媒介契約の縛りもなくオーナーは何社の不動産会社に声をかけてもいいですし自分で買主、借主を探し出してきても問題ありません。
自由なのはオーナー側にとって良いことではありますがある程度オーナー自ら動かないと日本のように事が進まない可能性があります。
タイは縛りがない分業者も積極的に動きません。興味のある人がいれば紹介するという程度のことが多いです。
日本だと一般媒介以外は独占的な販売が行え、媒介契約を結んだ以上販売活動しなければならないというルールがあるので売主(オーナー)が放置されるということはあまり無いかと思います。
しかしタイではそのような縛りがないので日本の業者ほどは積極的に販売や賃貸活動をせず、2業者間での取引となるCoagent(分かれ取引)はあまり行われません。
自社のみで売りきろう、賃借人をつけようというケースが多いです。
弊社は流通にスピード性をつけたいので客付け業者に協力を仰いでおりますが手数料が折半となるので客付け業者を断る業者も多くあります。
2業者間での取引を行わないのでオーナー様自身である程度色々な業者に声をかけるのが得策です。
以上の8つのポイントをご理解いただければ購入後の物件運用がスムーズになります。