ルールが曖昧なTM30の注意点
コロナで入国規制がありますがそのような中でもタイに来られ新しい生活を開始される方も多くいらっしゃるかと思います。当社をご利用いただくお客様の中にもTM30をご要望される方がいらっしゃるので今回はTM30とは何なのか、取得する際の注意点をご案内いたします。
TM30という書類は外国人がどこに居住しているのかをはっきりさせるために外国人が入居したら24時間以内に居住先のオーナーがイミグレーションに申告してイミグレーションから発行される半券のような書類がTM30となります。
コンドミニアムのオーナーから委任を受けて居住者自らTM30を取得することも可能です。
TM30は何に対して、いつ使うのか
TM30は90日レポートやビザ更新の際にイミグレーション職員に提出を要求されるようです。
「要求されるようです」とバンコクに住んでいる私自身がなぜ他人事かというと下記の理由があります。
TM30を要求される人とされない人がいます
TM30は90日レポートやビザ更新の際に必要と上記で述べました。
しかし私は9年バンコクに住んでTM30を要求されたことがありません。勿論90日レポートもビザの更新もしております。
なので私にとってTM30は必要ないものとなります。
私を含めタイでBビザを取得し仕事をしている人のほとんどは会社や会計会社を通じて90日レポートやビザ更新をされているかと思います。
恐らくですが会計会社やビザのエージェントを利用されている方はTM30を必要としたことがないかと思います。
しかし自分で90日レポートやビザ更新をされる方はイミグレーション職員にTM30を要求されることがあるのだと思います。
このように必要とする人としない人がいるのでネット上でもTM30は本当に必要なものなのか、どういったものなのか正確な情報を得にくいと思います。
一時期はTM30は廃止となるというニュースが出ておりました。
日本から来られたばかりの方からはなぜこのような隔たりがあり統一されていないのかとお伺いすることがありますがそれはもうタイだから、タイだからというより日本ではないからと思ってもらうしかないと思います。
このTM30は住居を変えるたびに申告しなければならず旅行でタイの地方へ1泊しただけでも宿泊先のホテルは外国人を受け入れるのであればイミグレーションに申告しなければいけません。
しかしイミグレーションに申告してそれを宿泊客に通知しているホテルというのはほぼ皆無だと思います。
そもそも外国人が宿泊する宿泊先のオーナーが24時間以内にイミグレーションに申告するなど無理なルールです。
宿泊先がコンドミニアムである場合はオーナーは個人となり、外国人となる可能性もあります。
申告もウェブサイトからオンラインで出来ると言われておりますがバグが発生するのかほとんど申告できません。
申告が遅れ罰金支払いが必要となるとイミグレーションまで行かないといけません。
イミグレーションの職員は24時間以内でなくても3日以内なら罰金は発生しないと言っておりましたがそれは職員の裁量で決まるのだと思います。
罰金の金額は800バーツです。
初めて取得される方のほとんどは罰金を支払う形になります。
現在の入国規制のもとタイへ入国される方のほとんどはホテルの隔離、または検査結果が出るまで最初の1泊をホテルで宿泊されるかと思います。
ここでは24時間以内にホテル側がイミグレーションにTM30の申告をしなければなりません。
当社でも賃貸物件のご紹介をさせていただいておりますがホテルで1,2週間滞在する間に住居を決めて入居される方が多いです。
その際にTM30発行の希望を承るのですが皆様入国した際のTM30を取得しておりません。
ホテル側に申告したかどうかを聞いてもらうのですがまともに対応していただけないことが多いようです。
TM30の申請義務があるのは宿泊先のオーナーとなり宿泊者ではありません。
その為イミグレーション側に隔離先のホテルが申告をしていなかったのでタイ入国時のTM30は無いと説明したことが以前あるのですが「ホテルは必ず申告するようになっている」「そのホテルに滞在したことを証明できる書類を出してください」と言われ何をもって滞在証明できるのか曖昧なのと再度イミグレーションまで来る交通費と時間を考えると800バーツ払った方が安いので罰金を支払ってTM30を取得しました。
罰金は送金対応ができず窓口で現金支払いのみとなるのは職員個人の懐に入っている感じも否めませんが…
罰金支払い義務はオーナー?宿泊者?
これは個人の主観ですがTM30の申請をオーナーがしなかった場合は罰金支払い義務はオーナーにあると思います。
しかし宿泊者がタイを出国し再度入国した場合、入国したその日にオーナーは再度申請する必要がありますが宿泊者が出入国のことをオーナーに伝えていない場合オーナーは知る由がありません。
そういった場合TM30が新たに必要なのであれば宿泊者が罰金を支払い新しいTM30の発行をすればいいのかと思います。
大切なのはタイ入国時のTM30申請です
タイ国内での移動や引越しはイミグレーション側には把握出来ません。
しかしタイ入国時にはパスポートに入国スタンプが押されるのでその日のTM30申告があるのかどうか確認される形になります。
イミグレーションには管轄がある
バンコクの住居でTM30を申請する際はノンタブリーのインパクトアリーナが近くにあるムアントンタニとなります。
不便な場所で電車もないので車やタクシーで行く形になります。
ベーリンやサムロンのサムットプラカン県での住居でTM30を申請する際は下記の場所となります。
ローカル市場と併設された事務所になります。
2カ所とも外国人が多く住むエリアからはかなり距離がありBTSやMRTでは途中までしか行けません。
間違えて行くとかなり時間をロスするのでお気をつけください。
あまり融通も効かず書類に不足があると取りに帰ってもう一回来てくださいと無慈悲に言われることもあります。
当社タイ人スタッフ曰くサムットプラカンの職員の方が親切に接してくれるということです。
最後
このTM30を厳密に守ってやっていくというのは実質ほぼ不可能です。
恐らくタイでも制度改正されていくかと思います。
申告の際はオーナーの身分証明書や権利書類が必要となりますがこれに協力してくれないオーナーだと困ってしまうので事前に確認をしておいた方がいいかと思います。
やはりTM30がないと90日レポートやビザ更新が出来ないというケースもあるようなので罰金の支払い負担や作業負担の割合を全てオーナーに任せるのではなく宿泊者もタイ人のオーナー自身が外国人のビザ関連のことなのであまり知識がないこと、オーナー側の事情も予めお知りいただくことが大切かと思います。