3月28日に発生したミャンマーを震源とする地震によるバンコクの建物への影響について
地震発生時
3月28日の午後2時前に地震が発生しました。その際私は日本から来ていた方をアテンドしており、飲食店のトイレで手を洗っていたのですが最初はめまいを起こしているのだと思いました。しかしかなり長く感じたので体調は悪くないのにこんなにめまいがするのはおかしいと思っていたところ、「これはめまいではなく地震だと」いうことに気づきました。
トイレから出て、建物外へ避難してもまだ揺れていたので2分くらいは揺れていたと思います。
しかし強い揺れではなく震度2~3程度だと感じました。
その時にいた飲食店は平屋の飲食店でテーブルの上の食器もグラスも割れず、全く何も影響がありませんでした。
揺れが収まると普通に食事を開始しておりました。
私も特別気にとめずアテンドを進めていたのですがオフィスにいたタイ人スタッフから連絡がありオフィスからの避難命令が建物管理者より出たので外に退避しなければならないということでした。
あの程度の揺れで退避命令、建物を使わせないというのは大げさだと思っておりました。
しかしその後建設中のビルが倒壊したことや多くの建物で立入禁止となっていることをニュースで見て、自分が思っているより大きな被害があるのだと思いました。
地震発生後はBTS(モノレール)、MRT(地下鉄)が運航停止となり街は帰宅難民で人があふれ、道は大渋滞しておりました。
しかし路面店やビルに入っていない店舗はいつもどおり営業しておりました。
地震発生後の建物の影響について
アテンドが終わり大渋滞の中、自宅に帰ると自宅の壁に亀裂が入り、浴室のタイルも亀裂が入り割れておりました。
大きな揺れではなかったことから被害はないと思っておりましたがタイルが割れたり、クラックが入っているのを見たときは驚いたと共にとんでもない数の部屋で同様の被害が発生しているのではないかと思いました。
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その後弊社でも空室管理しているお部屋は自身を含むスタッフと確認しに行き、入居者がいるお部屋は入居者に被害状況を確認いたしました。
クラックの入る場所、入りかた、被害の大小はそれぞれの建物で異なります。
共用部には被害があるが室内には被害がない、共用部にも室内にも被害があるということもあります。
バンコク、バンコク近郊内でのエリアや築年数は被害の大小にあまり関係なく、築浅のものでも被害の大きいコンドミニアムは多くあります。
共通して被害がほとんど無かった建物は低層の建物です。8階建ての低層コンドミニアムのお部屋ではほとんど被害が見られませんでした。
被害が大きかったのはタワーマンションと言われるような高層の大型コンドミニアムです。
今回の地震は長周期地震動というタイプになるようで高層建築物に対して大きな影響をもたらすようです。
被害の大きかったコンドミニアムの共用部の写真
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大きな亀裂が入ったり天井が抜けてしまっている状況です。
全てのコンドミニアムでこのような被害が生じているわけではありません。
今後の対応につきまして
気になるのが今後の対応ですが、まずは被害状況を確認し管理事務所に報告いたします。
多くの管理事務所がメールやLINEで損傷が生じた箇所の写真を送るようにとオーナー様や管理している不動産管理会社にメッセージを送っているのでそれに従って被害があった際は報告をいたします。
保険で補修対応をしてもらえるかどうか管理事務所からの返信を待ちます。
共用部は建物保険でカバーされると思われますが室内の専有部についても保険でカバーされるかどうかは回答を待たないと分かりません。
保険でカバーされる場合は管理事務所がエンジニアを手配し補修してくれるのを待つか、こちらで外部の業者を手配し補修後に補修金額を保険会社に請求し金額を受け取る2パターンになるかと思います。
保険でカバーされなければ、被害の大きいお部屋は外部の業者を手配し補修する形となり費用は実費となります。
被害が少ない部屋であれば補修の必要はないかと思います。タイのコンドミニアムでは経年劣化でクラックが入ることは日常茶飯事なのでリフォームする際に地震でできたクラックも補修するのが良いかと思います。
保険適応有無も気になりますが補修までの期間はかなり長期になるかと思われます。
コンドミニアムだけではなくオフィスビルや商業施設を含めると今回の地震で生じたクラックは数百万ケースになるのではないかと思います。
全てに対応することは物理的に不可能だと思われますので恐らく軽微なクラックは補修されず、基本的には大きく危険なクラックからの対応になるかと思われます。1年以上待たないと対応されないケースも十分予測されます。
これから職人さんは大忙しになることは間違いないです。
今回の地震では揺れは小さくても建物には大きな被害をもたらすということが良く分かりました。
日本と比べ東南アジアでは地震がほとんどなく、地震発生をほとんど想定していないので耐震性や免震装置ついて基準がほとんど無いのだと思います。
今後タイでも地震を考慮した建築基準の強化が予測され、ニュースでも日本の耐震技術が注目されております。
バンコクでは建築途中のビルの倒壊で犠牲者が出ており、瓦礫の中にまだ多数の方が閉じ込められている状況です。ミャンマーでは多くの犠牲者、邦人1名を含む行方不明者がかなり多数いる状況です。
一刻も早く多くの方が助け出されるのを祈るばかりです。