賃貸トラブル例 お部屋の破損
タイで投資目的でコンドミニアム購入後、賃貸に出さず転売益のキャピタルゲインのみを狙って運用されるオーナー様もいらっしゃいます。
賃貸に出さない一番の理由としてはお部屋が汚れる、荒廃することを危惧して賃貸に出すことを避けられるケースがありますが賃貸にだすと当然お部屋が汚れる、破損することは確かに多いのですが大半はデポジット(賃料2ヶ月分)の範囲内で修復できるので私としては長期間空室で置いておかれるより賃貸に出すことの方がはるかにメリットがあるかと思います。
しかしながら今回滅多に見ない破損があったお部屋がありましたのでこちらのブログでご紹介したいと思います。
被害があったお部屋はパタヤにある弊社所有の自社物件です。
弊社で管理させていただいておりますお客様のお部屋でなかったことが幸いでした。
被害内容
室内は大して損傷はなく浴室ビルドインの扉がシャワーの水に浸かったことによる破損と若干の壁の汚れ程度でした。
しかしながら写真のように玄関扉に穴が開き、デジタルロックを破壊されたケースは今まで見たことがありませんでした。
デジタルロックが破壊されたあと入居者は南京錠をつけて生活されておりました。いつからこの状態が続いていたのか分かりませんが、よくこんな状況でよく居住していたなと思います。南京錠をかけて外出しても室内にいる際に外から南京錠をかけられれば外に出られません。そんなことも考えなかったのか、やはりこのようなことをする人の行動には理解が難しい点が多いです。
退居までの経緯
本件の契約者はアイルランド人の男性でした。またパタヤ現地のローカルエージェントが仲介しての賃貸契約でした。
そのローカルエージェントからアイルランド人から入居者であるタイ人女性と別れることになりこれ以上賃料を支払えないから契約解除したいと連絡がありました。そのアイルランド人は既に母国へ帰国しているとのことでした。
既に誰も居住していないと思いローカルエージェントが部屋を訪れたところ扉に穴が開き、南京錠が利用されていることを発見し誰か居住している形跡があったのでビデオを回しながら部屋をノックしたところ上記の写真のようにタイ人女性が部屋から出てきました。
しかしこの女性は契約者のアイルランド人の彼女ではなくその彼女の友人みたいで又貸しされているようでした。
入居者には即退居を要求し翌日には退居していただきました。日本のように借地借家法のような賃借人が保護されるような法律がタイにはなく基本的に不正があれば直ぐに退居に応じてもらうことができ、今までも賃料の未払いや他住人からのクレームで退居を求めた時に居直って住み続けられたことはありません。その点は日本と比べると運用を行ううえで気が楽です。
なぜ玄関扉に穴が開き、デジタルロックが破壊されたかの真相は分かりませんが恐らく男女の喧嘩が原因かと思われ、その後隣近所の住人から管理事務所へ騒音、喧嘩のクレームがあったことが分かりました。
普通このようなクレームがあれば管理事務所から仲介業者やオーナーへ連絡が行くのですがこちらのコンドミニアムの管理事務所からはそのような連絡はありませんでした。
契約者のアイルランド人はタイ国外に在住でしたが損傷内容を報告し何度か催促の連絡を取った後に損害金は無事に振り込まれました。
しかしながらこの損害金も大した金額ではありません。
補修工事、費用
補修工事の内容としては壁の塗装、浴室ビルドイン扉の交換、玄関扉の交換、デジタルロックの購入と取り付けとなります。
費用内訳は壁の塗装6,500バーツ(20㎡台のスタジオタイプ)
浴室ビルドイン扉の交換2,000バーツ
玄関扉の発注、取り付け6,000バーツ
デジタルロック購入7,000バーツ
合計21,500バーツ
玄関扉を交換したのは今までの経験の中でも今回が初めてです。玄関扉もグレード、サイズによって金額が異なりますが高級コンドミニアムでなければ大方上記金額から大きな相違はありません。
玄関扉に鍵穴を開ける作業というのも初めて見ました。
確かに賃貸に出すとトラブルも多いですが、管理は弊社で行いオーナー様がストレスを被ることはありません。費用面でもほとんどがデポジットの範囲で収まることが多くデポジットを超えた損害金が生じるケースも確かにありますがかなり稀です。
賃貸に出さず放置されたお部屋がありましたら是非ご相談いただければと思います。