2022年第三四半期タイ、バンコクのコンドミニアム市場レポート

ナイトフランク社の2022年第三四半期タイ、バンコクのコンドミニアム市場レポートをご紹介いたします。

新築コンドミニアム供給戸数

2022年第3四半期のバンコクの新築コンドミニアム供給戸数は合計9,821 戸となります。
新規販売戸数は前年同期比 332.8% 増加しました。(2021年第3四半期の供給戸数は2,312戸)

前四半期と比較して35.5%減少しました。

2018年~2022年Q3のコンドミニアム供給戸数

価格帯別コンドミニアムグレード

グレード別での割合はグレードCのコンドミニアムが64%、グレードBのコンドミニアムが36%に分かれており、販売されたコンドミニアムはバンコクの郊外に位置しています。

2022年新築コンドミニアムグレード割合

グレードAのコンドミニアムは㎡単価150,000バーツ以上
グレードBが㎡単価80,000バーツから149,999バーツ
グレードCが80,000以下となっております。

トンローやアソーク、シーロム付近というバンコクの一等地エリアで近年竣工したコンドミアムの単価は㎡25万バーツ以上となりますし㎡単価300,000バーツ以上の価格のコンドミニアムもあります。

単価15万バーツ以上でグレードAとするなら25万バーツ以上がグレードSになりバンコク都心部がグレードS、オンヌットなどの市街地がグレードAという価格になります。

供給エリア

2022年新築コンドミアム販売エリア

バンコク都心部に新規プロジェクトはなくノンタブリーの手前のバンスー周辺やバンナーエリアに新規供給プロジェクトが多いようです。

地図上の黄色プロジェクトが市街地、紫が郊外となります。

供給エリア郊外、市街地割合

エリア別供給割合では郊外が94%を占めているのに対し市街地ではわずか6%であり、CBD(都心部)では新規コンドミアムの立ち上げはありませんでした。

最近発売されたコンドミニアムの部屋の面積は24~29㎡が70%を占め、平均販売価格は㎡単価70,000バーツです。

現在の新築コンドミアムは極小割安コンドミアムがほとんど全てとなっております。

販売率、販売数、供給数

2018年から2022年Q3の販売率、販売数、供給数

2022年の第4四半期の新築コンドミアム販売は2022年第3四半期と同じレベルになると予想されますが全体的な景気回復は依然として不安定です。

コロナ禍の2020年2021年は供給も販売もかなり低く2022年はそこからは回復しましたが以前と比べると需要が完全に回復していないレベルにとどまる可能性があります。 国内の購買力の低下に加え外国人の購買力の低下により依然として購買力をあまり満たすことができていません。

主な購買力である中国人に関しては2022年はまったく戻ることができないと予想されます。
→この記事は2022年に書かれたものかもしれませんが2023年2月現時点でみると中国、ミャンマー、ロシアと周辺諸国の政治不安、経済不安が相次いでおり中国、ミャンマー、ロシア人はタイ不動産を購入しているようなことを聞き、それは加速するのではないかと思います。その購入対象はかつてのように新築のみではなく中古が多くなっていくかと思います。都心部に新築プロジェクトが無いことに加え新築はコンパクトなお部屋しかないためです。

新築販売価格

2018年からの価格推移

2018年からの価格推移

相変わらず新築コンドミニアム価格には変化ありません。

販売状況が決して良くないと思われるのが3年以上は続いておりますが新築コンドミニアム価格は相変わらず値崩れはしておりません。

2022年第3四半期の新築コンドミニアム販売価格は微増でセントラル ビジネス ディストリクト(CBD)のコンドミニアム価格は1㎡約240,500バーツで前四半期から0.23%上昇しましたが、都市周辺部のコンドミニアム価格は1㎡約116,650バーツで前四半期と比較し0.46%の増加、バンコク郊外のコンドミニアム価格は1㎡約64,500バーツで前四半期と比較して1.07%の上昇です。

全地域の平均販売価格はわずか0.59%増でありこの四半期の販売価格はあまり上昇していないことがわかります。
建設費、人件費のインフレにもかかわらず大きく価格増加していないのは長期保有の投資家にとって良い機会であると考えられています。

以上です。

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