売上高の70%は中国マネー、中国一本頼みはタイ不動産崩壊の危機 ?
中国人投資家から引き続きタイ不動産が人気だという記事が出ております。出所:The Tiger
概要
中国の投資家は依然としてタイの不動産市場に多大な投資をしている。問題となった中国人観光客が犠牲者となった事故や不確かな選挙の影響は、中国人投資家に大した影響を与えていない。10年のうちに2回クーデターが発生したがタイ経済を揺るがす影響は出なかった。 アジアからの観光客は、タイを休暇と投資のトップスポットとして認識し続けている。
中国データ会社の不動産ポータルJuwai.comによると、不動産購入希望者からの問い合わせから見てもタイは人気のある国のままです。 2018年、タイ市場は2年前の6位から上昇したため、中国のバイヤーにとって4番目に人気のある不動産投資市場となった。
2014年の軍事クーデター以降、タイの経済は急成長しており、GDP成長率は毎年3%を超え、2017年には平均4%近くに達した。世界銀行は2019年に成長が鈍化すると予測しているが、これは主に世界的な成長の鈍化、中国とアメリカの貿易戦争、そしてBrexit(英国がEUを脱退すること)の影響によるものと推測。
タイ最大の開発事業者の1人であるSansiri社は、外国のバイヤーからの関心に注目した後、2014年に国際ビジネスユニットを設立。同社の国際事業開発担当副社長であるNanmanas Jiwattanakul氏は、中国のバイヤーがSansiri社の海外売上高の70%を占めていると述べています。
「タイの経済、ビジネスプロセス、および政策は、多数の政府の変更にもかかわらず一貫性と回復力を示してきたため、過去5年間、外国人バイヤーは国の政治的な制限により抑止されていません」
「そして、過去10年間でタイの不動産価格はおおよそ2倍になったので、投資家はタイについて彼らの富を成長させるのに良い場所だと考えています。」
中国人バイヤーがタイ不動産に大きな影響を与えているのは確かですし、どこのショールームに行ってもよく中国語が飛び交っています。中国人といっても台湾や香港といった方々もいらっしゃるのでその方々が中国人として含まれているのかは分かりませんが、上記のSansiri社の海外売上高のなんと70%が中国人バイヤーによるものということでそんなに高いとは驚きです。
恐らく他のデベロッパーでも同じような%テージで中国人バイヤーが占めているかと思います。
現在建築中の高級コンドミニアムも多くの中国人が購入予約をしていますがもし中国で何か問題が発生し購入ができない、中国人バイヤーが手付金を放棄して購入キャンセルとなれば大きな被害が発生すると予測されます。もし中国人がタイ不動産に興味を示さなくなれば今後の新築コンドミニアム開発も事業者はかなり慎重になってくるかと思います。
この中国マネーの流入が落ち着けば不動産価格は暴落するのではなく若干の下降または安定するのではと思います。
不動産価格というのは株価同様に上がったり下がったりするものなので、このあたりで一度バンコク不動産価格の高騰が落ち着きそしてタイの発展と共にまだ徐々に上昇を始めるといった方向が良いかと思います。逆張り的な発想で価格が上がっている時は売り時、下がっている時は買い時と捉えることが大事だと思います。不動産価格が下がれば買い時になりますし、その都市に能力、発展性があれば必ずまた不動産価格は上がっていきます。しかし購入する物件の吟味が非常に重要です。
最近カンボジア、プノンペンの不動産開発において中国の業者の進出が続いているのでバイヤーがそちらに移行する可能性もあります。いずれにせよ多数を占める1つのものに大きく頼ってしまうと大きな損害を受ける可能性が高まります。
また今月はいよいよ選挙が実施されます。一般社会、タイ経済に大きな影響は与えないかと思いますが平和に終わってほしいものです。