新築市場は激変2020年タイ不動産市況
ナイトフランク社より2020上半期のタイ不動産市況について発表がありましたので解説いたします。
参考元:Knight Frank Thailand Analysis of Bangkok’s Condominium Market in Q2 2020
前年度73%減の供給戸数
新築コンドミニアムの供給戸数ですが前年同期比14,988戸から4,022戸へとなんと73.2%減とすごい減り方です。
2020年上四半期からも35.6%減です。
新規販売された高級物件は0、リーズナブルクラスが70%
2020年第2四半期に発売されたコンドミニアムのうち、71%が販売価格が1平方メートルあたり80,000バーツ未満のグレードCのコンドミニアムで、続いて㎡単価が8万〜10万バーツのグレードBが29%でした。
1平方メートルあたり100,000バーツを超える価格で販売されている新しいコンドミニアムはありませんでした。
新築ユニットの売り上げのほとんどはバンコクの郊外にあり、75%を占めています。シティフリンジエリア(バンコク市街地)のコンドミニアムの売り上げは25%でした。 セントラルビジネスディストリクト(CBD)に販売された新しいプロジェクトはありませんでした。
過去10年で最も低い販売状況
4022戸の内581戸の成約となり成約率は14%、これは過去10年で最も低い数字です。
まぁこれはコロナという過去10年で例のないことが発生し外国人の入国もできないので当然の数字だと思います。
価格推移は0.5%~1.5%減
2020年の上四半期(Q1)と比べQ2では全てのエリアで新築価格が若干安くなりました。
バンコク都心部の平均㎡単価は268,300バーツから267,000バーツへ(0.5%減)、バンコク市街地では149,600バーツから147,356バーツへ(1.5%減)、バンコク郊外では81,150バーツから80,000バーツ(1.4%減)という形になっており思ったよりも価格は下がっておりません。
プロモーション等により実勢価格はもう少し下がっているかと思われます。
2016年から2020年現在までバンコク郊外、バンコク市街地の新築コンドミニアム販売単価はそこまで変化ありません。
CBDでは2017年を機に少し上昇しております。
2017年、2018年というのは新築の売れ行きがよく供給戸数も多い年でした。
今後の市況について
まだコロナの影響も続くこともあり高額物件の開発は少なくタイ人実需層をターゲットとした150万バーツから300万バーツ、㎡単価60,000バーツから80,000バーツという物件が中心に販売される予定です。
CBDエリアではコンドミニアム建設用地も多くないという要因もあります。
弊社でも価格が暴落していたら買いたいというお問合せはあるのですが残念ながら暴落はしておりません。
完成済の新築コンドミニアムであれば確かに大きな割引はありますし登記前の損切り権利譲渡物件もちらほら見かけます。
しかし全体的にガクッと販売価格が下がっている感はありません。
今後はタイ人に需要のある郊外コンドミニアムのリセール、新築を投資対象として購入することもアリだと思います。
購入物件にかなり吟味は必要となりますが賃借人のターゲット層が厚く、出口となる転売先の母数が多く、常に一定の需要があり流動性が高いです。
郊外コンドミニアム購入時の注意点として以前ブログで紹介しましたので郊外コンドミニアム購入をご検討の際はご参照ください。
過去ブログ:郊外コンドミニアム購入時の注意点!2020年売買市況タイ人実需郊外物件は動きがあります!
上記ブログで紹介した物件ですが、それなりに値引きましたが転売できました。
販売できると思った価格から8%ほど値引きましたがコロナがなければ値下げに応じず時間をもう少しかけて希望価格で売り抜けられたと思います。
母数の多い現地のタイ人をターゲットとすると流動性があがります。